●太陽望遠鏡 概要

太陽望遠鏡(愛称:キラキラとんぼ)

太陽望遠鏡

 鉄あれいのようにも、何かのモニュメントのようにも見えるこの物体は、1990年12月に設置された太陽専用の望遠鏡で、「キラキラとんぼ」という愛称がついています。

鉄あれいのような丸い部分には、太陽の光を取り込むための窓が開いています。その光を鏡を使って折り曲げ、傾いた三角柱の中に光を導きます。三角柱の建物の中には望遠鏡があり、特殊なフィルター(リオフィルター)を通して、太陽のHα線画像をビデオカメラで撮影します。その映像は、天文台南館のロビーにあるモニターに映し出されリアルタイム画像を見ることもできます。太陽のHα像では、太陽表面から立ち上るプロミネンスや、太陽で起こる大爆発のフレアの様子を見ることができます。

また、太陽望遠鏡の三角柱の中には分光器が設置されており、太陽表面のいろいろな現象の運動や温度や密度を観測することができます。

太陽モニター望遠鏡

西はりま天文台 太陽モニター望遠鏡

 太陽面ではさまざまな現象が起こります。それは予期できぬ時間と場所で発生するため、現象をつぶさに捉えるには、太陽全体をモニターする必要があります。

そこで設置しているのが太陽モニター望遠鏡です。太陽モニター望遠鏡には、口径8cm(4cmに絞って使用)望遠鏡と活動領域をモニターする4cm望遠鏡が2基、BS放送用の75型パラボラアンテナと導入用望遠鏡が搭載されています。太陽をモニターする8cmの望遠鏡は太陽黒点を捉えるためのもの、あとの2基はHαとCaKフィルターを使ってプロミネンスやフレアを捉えるためのものとなっています。また、パラボラアンテナでは、周波数12GHzで太陽からの電波をモニターすることができます。

これらの望遠鏡で捉えた太陽活動の様子は、天文台南館のロビーにあるモニターに映し出されるとともに、リアルタイム画像とデータをインターネットで見ることもできます。



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