●ニュース: 新星爆発は宇宙のリチウム合成工場だった(2015/2/18)

国立天文台、大阪教育大学、名古屋大学、兵庫県立大学、京都産業大学などの研究者からなる研究チームは、2013年8月に現れた新星爆発をすばる望遠鏡で観測し、3番目に軽い元素であるリチウムがこの新星で大量に生成されていることを突き止めました。リチウムはビッグバン時に生成されるとともに、恒星のなかや新星、超新星、星間空間などさまざまな場所でつくられると推定されており、宇宙における元素の起源や物質進化を探る試金石となる元素ですが、リチウムを生成・放出している天体が直接的に観測されたのは今回が初めてです。新星爆発が現在の宇宙におけるリチウムの主要な起源であることが明らかになったことにより、宇宙の物質進化の理解が大きく進むことが期待されます。この研究には、西はりま天文台の新井研究員(現在は京都産業大学)が研究メンバーとして参加しました。

この研究成果は、2015年2月19日付けで発行される英国の科学誌『ネイチャー』に掲載されます (Tajitsu et al. 2015, "Explosive Li production in the classical nova V339 Del (Nova Delphini 2013)", Nature, Volume 518, Number 7539)。


詳しくは

すばる望遠鏡のウェブページ http://www.naoj.org/Pressrelease/2015/02/18/j_index.html



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