●ニュース: 研究室学生の論文が学術誌に受理されました(2022/8/19)

日本天文学会刊行の欧文研究報告誌(PASJ)に、山下真依さん(博士課程2年)の論文が受理されました。

概要と論文のタイトル、論文へのリンクは以下の通りです。

零歳主系列星という若い恒星が持つ、黒点・彩層輝線・フレアについて調べました。表面に大きな黒点がある恒星では、自転により黒点が見え隠れし、 光度が変化します。近年ではNASAのトランジット系外惑星探索衛星TESSなどが、昼夜を問わず可視光の光度の変動を観測しています。 今回は零歳主系列星のTESSデータを解析し、光度の変動の振幅より黒点の大きさを調査しました。黒点の面積は約10^20-10^22cm^2と推定されました。 つまり太陽黒点の10-100倍に相当する巨大黒点です。また一部の零歳主系列星からは爆発現象・フレアによる増光が検出されました。 これらは太陽フレアの10000倍ものエネルギーを示し、"スーパーフレア"に匹敵します。そして自転が速く、カルシウムの彩層輝線が明るい 零歳主系列星ほど①大きな黒点を持つことと②爆発現象・フレアが起こりやすいことが示唆されました。 太陽と類似した磁気活動のうち規模の大きいものが零歳主系列星の時代から続いていると考えられます。

タイトル:Starspots, chromospheric emission lines, and flares of zero-age main-sequence stars
著者:Mai Yamashita, Yoichi Itoh, Yumiko Oasa
リンク:https://arxiv.org/abs/2208.05175



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