!!!2001年2月8日抄訳分 [[1つ前のニュース|ニュース2001-01-25]] {{outline}} !!宇宙の年齢は約125億年? フランスの天文学者のグループによる結果。ヨーロッパ南天天文台(ESO)の望遠鏡VLT と分光器UVESを使って、銀河系で最も古いとされている星の一つCS 31082-001中の放射性同位体ウラン238 の量を太陽系の外ではじめて測定した。 #このウランは、地球の年齢の推定などにも使われているものです。 その結果、この星の年齢は約 125億年とのこと。宇宙の年齢は、これより古いはず。ただし誤差は25% 程度、30億年ほどとのこと。 なお、最近の結果では宇宙の年齢は100億〜160億年がもっともらしいということになっていた。 なお、この内容は雑誌Natureの2001年2月8日号に出ています。[日本のサイト|http://www.natureasia.com/japan/]に日本語の要約が出ていました。なお、この要約を読むためには、登録(無料)が必要です。 元の情報は[ヨーロッパ南天天文台のプレスリリース|http://www.eso.org/outreach/press-rel/pr-2001/pr-02-01.html]です。 {{outline}}   !!銀河団同士の衝突 オーストラリアの大学院学生の天文学者が、2つの銀河団が巨大な衝突を起こして融合しようとしている証拠を発見。CSIRO のオーストラリアの望遠鏡を使った観測。これまでは、銀河団同士の衝突については、ほんの少ししか証拠がなかった。このような衝突は、起源が不明な超高エネルギーの宇宙線を産み出す可能性がある。 これは銀河団に関する研究会で発表されたもの。研究されていた銀河団の名前はAbell 3667で、約 7億光年の距離にある。これが、少し小さい銀河団と衝突している。鍵となる証拠は、電波を出している2つのアーク。この2つのアークは1200万光年離れているはず。夜空の上では月の直径の 2倍離れている。ぶつかった衝撃でエネルギーが高く、電波を出すガスがアーク状の形になって広がるという理論的な予測があった。このとき出るエネルギーは、宇宙の始まりのビッグバン以来となるほど大量。 元の情報源はオーストラリアの[CSIRO|http://www.csiro.au/index.asp?type=mediaRelease&id=Prcollidingclusters]。 {{outline}}   !!地球が熱くなり過ぎるのを避ける 地球が熱くなり過ぎるのを避ける方法を考えている天文学者がいるそうです。「地球が熱くなり過ぎる」といっても、地球温暖化のことではなく、太陽が進化して熱くなることです。 星の進化論によれば、太陽はだんだんと熱くなっている(というか、明るくなっていて地球の位置での温度が上がることか?)ことは間違いないよう。このため10億年以内に、生命が暮らしていくためには熱くなり過ぎるだろう。 地球を救う方法の中として、大きさ 100kmぐらいの小惑星を地球の近くを通過させて、軌道運動のエネルギーをもらって、地球は少し外側の軌道に移るようにしようというものもある。もちろん、間違って地球にぶつかれば、地球の生命は一巻の終わり。言うまでもないことだが、まだ 1億年ぐらいは、計画を検討することが可能。 [元のニュースサイト(Universe Today)|http://www.universetoday.com/html/dailyarchive/article2001-0206.html] {{outline}} !!冥王星の新しい地図 冥王星表面の新しい地図ができたそうです。これは、天文台にも先日届いたAstrnomical Journal の表紙写真にも出ているもので、不思議な暗い筋が出ています。 この地図は、冥王星の衛星シャロンの影が冥王星の表面を通っていくようすを観測して、作ったもの。シャロンが前を通って冥王星の一部を隠したときの冥王星からの光の変化を詳しく調べると、隠された部分の明るさなどを推定することができる。こうしたデータを集めて、冥王星表面全体の模様を作ったもの。 元の情報源は[SwRI(The Southwest Research Institute)の宇宙空間研究部|http://www.boulder.swri.edu/] {{outline}} ---- [石田俊人のトップページへ戻る|http://www.nhao.go.jp/~ishida/wiki.cgi] [西はりまのトップページへ戻る |http://www.nhao.go.jp/]