8月
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9月
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8月8日
アウトガス対策。
これに関しては 東北大学の秋田谷君のページとそこにアップロードされている レポートを参考にさせていただきました。
モレキュラーシーブの量は数10gで、それを開口が20cm^2以上の籠に入れれば 良いという結果になった。
問題はモレキュラーシーブをどのように入れるか。

まずは実際にモレキュラーシーブの量がこれで大丈夫かを見るために 簡単な方法で実験してみる。
その後もっといい籠を作ろう。

8月9日
アウトガス対策のついでにもう少しCCDの温度が冷えるようにコールドフィンガーを 短くする。
銅板にタップを立てようとするが、ドリルが鈍っていて削れない。
ドリルを研磨。こんなことはもう朝飯前になってしまった。リダクションの方を 朝飯前にしたいものだ。
今週中にモレキュラーシーブを入れないときの冷却テストを行う予定。

8月17日
モレキュラーシーブを取り付けるパーツを製作。
銅は手の油がつくとすぐに錆びるから一仕事終えたら しっかりとアルコールで手の油を落としておかなければ行けない。
最近はD論へ向けての解析の片手間で装置開発をやってるので遅々として進まない。
これが普通なのかも知れないと最近思い始める。

9月2日
「いよいよグレード1のCCDをデュワーに組み込む作業。
その作業中にCCDを落としてしまった。表面はゴミだらけになり、
はっきりと分かるぐらいの陥没が出来てしまった。
ショックのあまり雄叫びをあげてしまった。」という夢をみた。
数日前はデュワーが納入されるときに、設計を全く違うものが納入された夢をみた。
疲れてるのだろうか。

9月7日
モレキュラーシーブを銅板に張りつけた。
コツンと当たっただけで砕けてしまうので扱いがやっかいだ。

今は作り直したコールドフィンガーで冷却実験をしているが、ネジ止のときのトルクによって接触熱抵抗がかなり違うようだ。

こんなにサーマルサイクルを繰り返すなら、ダミーチップに載せ変えれば良かった。

明後日はいよいよモレキュラーシーブを組み込んでの冷却テストの予定。いまく行けば CCDカメラはほぼ完成といってもいいのだけど、、、。

9月9日
モレキュラーシーブを組み込んだ。
結局モレキュラーシーブの量は50g程度。
真空を引くと明らかに内部圧の低下が遅い。
おそらくモレキュラーシーブからのアウトガスがかなりあるのだろう。
逆に言えばそれだけモレキュラーシーブの効果が期待できる。
しかしこの調子で行くと 10^-6 Torr ぐらいまで引くのに2日ほどかかるのではなかろうか。(今までは10時間程度)

9月11日
真空がなかなか引けない。
真空引き開始後43時間経っているのに 1.3x10^-4 Torr 。
ヒーター用のセラミック抵抗が納入されたので、デュワー外壁に取り付けるられるように加工する。
本当はベークする前と後とで冷却曲線を比較したかったけど、このままでは10^-6Torrまで下がるのにどのくらい時間がかかるか分からないので、ベークをやってしまおう。

新しいモーターコントロールボードをインストール。
M1の河合君といっしょに動作テストを行う。動かない。
あーでもない、こーでもない、と言いつつ試行錯誤するが動かない。
明日メーカーに問い合わせる。

9月12日
デュワーのベークアウトを始めた。
外壁に取り付けた温度計で60℃弱。
温度制御には1号機の温度制御モジュールを使用。

9月15日
ベークアウトは1日で終了。1.22x10^-4Torr。室温に戻すと1.74x10^-5Torr。
真空引きを止めて冷却を開始する。冷却時間は以前より長くなった。
最低到達温度は-110℃。その後の温度上昇はあまりない。

緑はモレキュラーシーブを組み込む前、赤が組み込んだ後。
データポイントが飛んでいるのは違う実験をしたりしていたから。
引き続き温度上昇をモニターする。

9月20日ー21日
野辺山での天文情報処理研究会に出席。
いろいろな波長域のいろいろな装置の制御系の話を聞けて非常に有意義だった。
その後、天文台を案内してもらった。45mアンテナと10mの干渉計用の7基のアンテナが並んでいるのは壮観。
45mの焦点面(この表現は正しいのだろうか?)にいくつかの検出器と現在開発中の検出器が並んでいた。
微弱な信号を検出する電波天文学は常に技術開発が必要なのだということを実感する。
残念ながら音響光学型分光計は見られなかった。

9月23日
デュワーの真空を破ってコールドフィンガー周りのネジを絞め直す。
少し緩んでいたようだ。
大気圧であったのは約30分程度。その後真空を引くと、すぐに10^-5Torr台へ到達した。
30分ぐらいなら大気圧に戻しても大丈夫という事か。
前回のベークアウトで用いたヒーターは少し発熱量が大きかったので、発熱量を少なくして、かわりにまんべんなく暖まるように改良した。
ベークアウトを開始しているが今回はかなりいい調子だ。
前回はヒーター自体は95度にもなっていたが、今回は62度。
デュワー外壁は60度から50度ぐらい。

モーターコントロールボードは相変わらず動かない。

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