1.火星共同観測の目的 時政典孝(西はりま天文台)

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1998年7月、日本としては初めての惑星探査機「のぞみ」が打ち上げられ、現在火星へと向かっている。また、1999年春には2年ぶりに火星が地球へ接近することや、アメリカ合衆国の積極的な火星探査計画もあいまって、人々の火星に対する関心が高まってきている。
この火星探査機「のぞみ」の計画が本格化した1997年より、「のぞみ」の観測の支援と得られる様々な情報を公開することを目的として、公開天文台とアマチュア天文家を中心とする共同観測が発足している。
観測の主たる目的は、探査機では見ることのできない火星全体の現象を捉え、探査機の観測を支援することにある。支援が目的の観測ではあるが、もちろん独自の目的にのっとった観測も行える。この支援観測を共同で行うメリットは、観測期間中における火星の状況だけでなく、観測技術や観測意義についての情報交換が行われ、より有効な観測が行われることにある。また、観測数の増加も見込まれるので、時間変動する火星の表面現象の把握には大変有利である。
さらに、こうして得られる情報を公開することで、関心を持つ一般市民のふくらむ要求に効果的に応えることができる。特に我々のような社会教育施設では、このような天文科学情報を提供することに期待が込められており、有意義な活動を行うことができると考える。
また、アマチュア天文家の賛同は、豊富な観測経験による情報(現象報告,観測技術,観測画像)に期待が込められる。


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