
◎画像アーカイヴ:Q0957+561
アインシュタインの一般相対性理論は「重力レンズ」という、質量の大きい物体が重力によって光を曲げ、レンズの役割を果たす効果を予測しました。その効果が大きくなると、一つの天体からの光が重力レンズ天体の周囲の異なる道筋を通って観測される為、複数に分身して見える、と考えられます。その、重力レンズ効果によって同一天体が2つに分かれたことが、初めて観測で確認されたのがこのQ0957+561です。矢印の先にある2つの光点がそれで、これはクェーサーと呼ばれる天体です。クェーサーは恒星と同じ様に点光源に見え、強い電波を出しています。しかし、これは非常に遠くにある為に点のように見えるだけで、正体は活動銀河と考えられています。2つのクェーサーは、そのスペクトルを調べることで、距離や性質が全く同じと判断され、重力レンズ効果によって1つのクェーサーが2つに分身したものと見なされるようになりました。
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Q0957+561(二重クェーサー) 低解像度 (569KB) 高解像度 (1.2MB) 赤:Rバンド 180秒 観測日:2005/11/22 |
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