2017年(紀要 第5号)

論文リスト:


VTOSによるベテルギウスおよび近傍星のスペックル観測II
 著者:三浦 則明1、小野 翔太郎1、小田島 渉1(*)、桑村 進1、圓谷 文明2、坂元 誠3、馬場 直志4
 所属:1) 北見工業大学   2) 西はりま天文台   3) 子ノ星教育社   4) 室蘭工業大学
(*現在の所属:東洋紡エンジニアリング株式会社)
 著者の電子メイルアドレス: miuranr@mail.kitami-it.ac.jp
 Received: 2017 November 30

概要:我々は、2016年10月および2017年10月、西はりま天文台のVTOSを用いて ベテルギウスとその近傍星のスペックル観測を行った。データ解析は 天体スペックル干渉法を用いて行い、観測天体の空間周波数パワースペクトル を導出した。可視から近赤外にかけて6種類のフィルタを用いた。 2016年観測および2017年観測のどちらにおいても、ベテルギウスの パワースペクトルには非等方な成分は観測されなかった。

 Key words:Speckle interferometry -- Betelgeuse -- spatial frequency power spectrum
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西はりま天文台の展示についての来台者アンケート
 著者:加藤 則行1、石田 俊人1
 所属:1) 兵庫県立大学 自然・環境科学研究所 天文科学センター(西はりま天文台)  
 著者の電子メイルアドレス: noriyukik@nhao.jp
 Received: 2017 December 1

概要: 西はりま天文台に設置された展示について、昼間の来台者への天文台PR効果を調査するためアンケートを実施した。回答数は性別で差はないが、年齢層では小学生が最も多くなった。 展示によって星や宇宙に興味を持った人は、どの年齢層でも一番多かった。年齢層が高いほど、天文台自体に興味を持つ人が増える傾向にあった。回答者の大半は、天文台の展示を好意的に捉え、 天文台を再び利用したいと考えていると分かった。一方、未就学児のような小さな子どもに向けた展示を要望する声もあった。現行の展示を改善する必要性は低いと考える。しかしながら将来、 展示を学生向けに講義でも使用できるモバイル教材と、小さい子どもでも理解できる直感型の体験展示に集約できると良いだろう。

 Key words:questionnaire: exhibit -- target: day visitor
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舞子高校による教育利用観測
 著者:穂積 正人1
 所属:1) 兵庫県立舞子高等学校
 著者の電子メイルアドレス: a_panda_panda@yahoo.co.jp
 Received: 2017 December 30

概要: 兵庫県立舞子高等学校天文気象部では、研究活動の一環として西はりま天文台60cm望遠鏡を使って測光観測を行っている。この結果は、日本天文学会ジュニアセッションをはじめ、サイエンスフェアin兵庫などで研究発表を行っている。また、特色選抜の「先進理工類型」において、講義や一泊研修などを行っている。本稿では、こうした成果と今後の教育利用観測の展開について述べる。

 Key words:education -- SETI -- variable star:BL Cam
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