●なゆた望遠鏡・60cm望遠鏡を使った天体観測 [21:00-]
なゆた望遠鏡や60cm望遠鏡を使って、天体データを取得できます。これらの望遠鏡を使う場合、天文学会のジュニアセッションなどで発表するなど、実習結果を発表することを推奨しています。天体観測を希望される場合は、以下をよく読んだ上でお申し込みください。
観測プラン
- ※ 1は10人以上、2から5は10人以下対象のテーマです。
- ※ ☆は各テーマの難易度を表します (☆の数が多いほど難易度が高い)。
- ※ 所要時間はあくまで目安の時間です。
- ※ プラン1.は観望天体の事前調査、2. から 5. はExcelと、すばる画像解析ソフト 「マカリ」 (http://makalii.mtk.nao.ac.jp/index.html.ja)をインストールしたパソコンを持参して下さい。
観測を実施する方法は以下の2通りがあります。
1. 天文台で準備したメニューを選択
天文台で事前に準備されたテーマで観測を実施します。観測はすべて60cm望遠鏡で行います。各テーマの詳細は以下の通りです。
1-1. オリジナル観望会をしよう
・難易度 | ☆ |
・所要時間 | 観測 2 時間 (解析作業なし) |
・内容 | 参加する生徒の方々に見たい惑星・星雲・星団について事前に調べていただき、それらに望遠鏡を向け、生徒同士でオリジナル観望会を行います。 |
・資料 | 『オリジナル観望会観望天体ガイド』(PDF) |
1-2. 天体を撮影してみよう
・難易度 | ☆☆ |
・所要時間 | 観測 3 時間 + 解析 1 日 |
・内容 | 天体観測用のCCDカメラを用いて、さまざまな天体のデータを取得する方法を体験します。取得した画像を処理することで、オリジナルの天体画像を得ることができます。データを取得したい天体は観測前に調べてください。 |
なゆた望遠鏡の可視光カメラ (MINT) で撮影した
銀河(M90)の可視画像
1-3. 星団を観測しよう
・難易度 | ☆☆☆ |
・所要時間 | 観測 3 時間 + 解析 1 日 |
・内容 | なゆた望遠鏡・60cm望遠鏡を用いて星団を観測し、光度や色を調べます。得られた光度や色から、星団の年齢などの性質を調べます。観測に適した星団は事前に天文台研究員が準備しますが、観測を希望する天体があれば、事前にご相談ください。 |
なゆた望遠鏡の可視光カメラ (MINT) で撮影した
ぎょしゃ座の散開星団M36の可視画像
1-4. 小惑星の観測
・難易度 | ☆☆☆ |
・所要時間 | 観測 1 晩 + 解析 1 日 |
・内容 | 地球近傍の小惑星を撮影すると、小惑星の公転によって移動していく様を観察することができます。この様子を観察しながら、明るさの変化を同時に求め、小惑星の自転周期などを調べます。観測に適した小惑星は事前に天文台研究員が準備しますが、観測を希望する天体があれば、観測前にご相談ください。 |
探査機「はやぶさ2」の探査候補天体「1999JU3」という小惑星の可視光画像
1-5. 太陽系外惑星の観測
・難易度 | ☆☆☆☆ |
・所要時間 | 観測 1 晩 + 解析 1 日 |
・内容 | 太陽系外惑星が恒星(主星)の前を横切ると、恒星が惑星に隠されるためわずかに暗くなります。トランジットと呼ばれるこの現象を検出することに挑戦します。観測対象は、トランジットを起こすことが予測されているものを、あらかじめ天文台研究員が選出しますが、観測を希望する天体があれば、観測前にご相談ください。 |
トランジット現象のイメージ図
2. 独自に準備したテーマで観測
なゆた望遠鏡/60cm望遠鏡を使用して、独自のテーマで観測を行います。観測計画を観測(教育目的)提案書(word形式)に記し、
実習申込書とともに提出してください。
・1回あたりの実習でなゆた望遠鏡を使用できる日数は1日です。
・原則として高校生による観測を対象とします。
・大学以上は共同利用観測をご検討下さい。
・提出いただく書類は天文台側で審査します。書類に不備などがある場合は、
観測をお断りする場合もあります。
・一月あたり2日間以上の利用希望があった場合は、審査の上、より
科学的・教育的価値の高い利用者に観測を実施していただきます。
※なゆた望遠鏡は国内有数の大型望遠鏡であるため、国内外の研究者が
なゆた望遠鏡での観測を希望しています。そのため、実習目的の観測は
原則毎月2日間までとしています。
・宿泊のご予約でなゆた望遠鏡の観測時間が確保されるわけではありません。
あらかじめご理解とご協力のほど、よろしくお願い致します。
観測提案書の記載方法などについてご不明な点があれば、天文台
(TEL:0790-82-3886、メール:harima@nhao.jp)までご相談ください。