#author("2019-08-10T02:13:27+00:00","default:nhao","nhao") #author("2019-08-10T02:16:13+00:00","default:nhao","nhao") [[Staff/時刻サーバー深刻トラブル190804]] 通常、制御架1の上部に格納されている望遠鏡制御計算機(TCC)の時刻は時刻サーバ(TS)の時刻を参照しています。~ 時刻サーバ故障等でTCC時刻が狂ってしまった場合に、TCC時刻を修正する方法を記載しています。 * 電気回路を使う方法 [#sb6cfbe7] 時刻サーバは[[Staff/時刻サーバー深刻トラブル190804]]のときの状態 (年月日は間違っているが、時分は合っている状況) を想定 ** 原理 [#me8d0eb0] - 時刻サーバと制御架の接続(時刻情報に関して) -- 年、年始からの通算日、パリティ: 時刻サーバ CN9 <--> 制御架 J16(アンフェノール50pin) -- 時、分、秒: 時刻サーバ CN10 <--> 制御架 J17(アンフェノール50pin) -- ピンアサインは仕様書参照(下代さんから入手) - 時刻情報は桁ごとに2進数で表現される。 - 制御架側から見れば、時刻サーバは各ビット(ピン)をON/OFFするスイッチ。''1にしたいビット(ピン)をGNDに接続すると、ON(1)になる。'' - 年は西暦の下2桁YY、日付は年始からの通算日3桁DDDをカウント。これらが2進数で表現されている。 - 年は8bit、通算日は12bit。 - 時刻サーバ試験用の制御架模擬回路(以下「回路」)を利用して、該当するピンをGNDに接続することで、TCCの年月日を書き換えることができる。 ** 手順のポイント(たぶん) [#na0b3bb9] - 時刻サーバのエラーが消えてから制御架を起動する - %%時刻(年月日)の修正が終わったら、制御架J16, J17 からケーブルを外し、外部の時計を参照しないようにする。これにより、%% -- %%TCCの時計は「自走」する。%% -- %%望遠鏡の振動はなくなると予想される。%% -- %%正確な時刻からのズレは日々大きくなる。%% - 望遠鏡の向きが振動 (RAで2-3秒の振幅)していたら、時刻サーバの鍵を時計周りに回す。このとき''回した状態を2秒程度維持してから''手を離す。一度でダメなら、もう一度やってみる。 ** 手順 [#d516fe36] - 制御架のすべてのスイッチをOFF - [[このサイト>https://keisan.casio.jp/exec/system/1177658154]]で年始からの通算日を調べる。 -- 開始日 = 2019年1月1日 -- 終了日 = 設定したい日付 (例: 2019年8月7日) -- 初日を「含む」にチェック -- 「計算」を押して、出力された「日数」が通算日。(例: 219日) - 年(西暦下2桁)と通算日を2進数に変換する。 -- 注意: 例えば2019年は YY=19だが、これを2進数に変換するとき 19 --> 10011 とするのではなく、10進数の''各桁の数字''をそれぞれ4bitに変換する。 -- つまり、年(十位) 1 --> 0001, 年(一位) 9--> 1001 という感じ。 -- DDD=219は、日(百位) 2 --> 0010, 日(十位)1 --> 0001, 日(一位) 9 --> 1001 と変換する。 - 回路で1(ON)にしたいbitを接地するように、ICクリップを抵抗の根元(''ダイオードとは逆側'')に引っ掛ける。 -- 2019年8月7日(通算219日)、2進数で YY = 0001 1001, DDD = 0010 0001 1001 のときの例 #ref(circ_dateS.jpeg) - 制御架1(正面から見て左側)の裏、J16, J17 とラベルされた50ピンコネクタにケーブルを接続する(されていることを確認する)。ケーブルとコネクタの対応関係は、ケーブルについている茶色い付箋を参照すること。 #ref(./rack1.JPG,50%) - 制御架J16に接続されているケーブルのもう一方の端が、回路の"PACK1P16"とラベルされたコネクタに接続されていることを確認 #ref(./circ.JPG,50%) - 制御架J17に接続されているケーブルのもう一方の端が、時刻サーバの"CN10"とラベルされたコネクタに接続されていることを確認 #ref(./TS_ura.JPG,50%) - ''時刻サーバが異常ランプが点灯していないことを確認して''、制御架をONする。 -- 何らか異常ランプが出ていたら、鍵を右に回し解除する。異常が出ていない状態にする。 - ucc_run を立ち上げ、実位置(ra,dec)の右横にある分点をチェック。回路を2019年に設定したのであれば、分点は2019.xxxxになっているはず。 -- 回路の設定がTCCに反映されていないときは、おそらく1970.0000 になる。 -%% 制御架1(正面から見て左側)の裏、''J16, J17 とラベルされたコネクタからケーブルを抜く''。%% - 望遠鏡を天頂に向ける。 -- ステラナビ上の望遠鏡位置カーソルが星図でも天頂付近に来ていることを確認。天頂からどの程度離れているかチェック。おそらくこのズレが、ポインティング時のズレ量とほぼ同じ。 -- ステラナビの望遠鏡位置カーソルが振動していないか確認。 --- 振動していたら、時刻サーバの鍵を時計周りに回す。このとき''回した状態を2秒程度維持してから''手を離す。一度でやっても振動が止まらなければ、もう一度やってみる。 - 望遠鏡の恒星に向ける。ステラナビの望遠鏡位置カーソルが振動していないか確認。 -- 観望できる条件であれば、実際に眼視で確認する。ステラナビ上で望遠鏡カーソルと星位置が一致しても、実際はずれている場合がある。 -- ずれていれば、望遠鏡をオフセットさせて調整する(おそらくRA方向の調整でよい)。オフセット量は記録しておく。 - ucc_runから惑星または月を導入して、ちゃんと導入されるか確認。 ** なゆた使用終了後の手順 [#xbd3e0f5] - UT当日中に再使用の予定がなければ、制御架のスイッチをすべてOFFにする。 - UT当日中に再使用の予定があれば、制御架の2-5番のスイッチはOFFに、1番のスイッチはONのままにしておく。 -- ただし、雷対策レベル1が必要な状態になったら、1番も含めて、制御架のすべてのスイッチをOFFにする。 * コマンド入力によって行う方法 [#u7bfc679] 三菱で検討中