継続観測2021A_小久保 のバックアップ(No.1)
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- 1 (2024-10-24 (木) 04:44:44)
Changing-look AGN Mrk590のダストトーラス内縁部の温度変化モニタリング
PI: 小久保 充 (国立天文台)
観測の概要 †
- 使用装置: NIC, 通常撮像モード、60秒x10点x2セット
- 観測天体: Mrk590
- 15arcsec くらいの母銀河の中心核
- Position angle = 0 で撮像 (上が北、左が東)
天体名 赤経 赤緯 分点 等級 (バンド) Mrk590 02:14:33.6 -00:46:00 J2000 12.7-12.9等 (K)
プロポーザルの概要 †
Mrk590 は、1990 年代から 2000 年代初頭にかけて活動銀河核(AGN)の光度が 100 倍程度減光し、その光度 減少に伴って電離広輝線が消失した(すなわちスペクトル型が 1 型à2 型へと変化した)ことが知られており、い わゆる changing-look AGN の代表的な天体である(Denney et al. 2014)。Changing-look AGN の光度変動は、 超巨大ブラックホール降着円盤の質量降着率の急激な変化によって引き起こされていると考えられており、降 着円盤由来の電離光子の減少により広輝線が消失したと考えられる。我々は、Mrk590 が徐々に暗くなってい った 2000 年代のアーカイブ撮像データの解析を行うことで、AGN ダストトーラス内縁半径の大きさが可視光度 の減少にしたがって縮小した証拠を捉えることに成功した(Kokubo et al. 2020, MNA 491, 4615)。しかし、 Mrk590 の多バンド赤外線のデータはこれまでほとんど観測されておらず、AGN トーラス内縁の温度が光度変 動に伴ってどのように変化したかを調べることはできなかった。 本提案では、なゆた望遠鏡/NIC を用いて 2019 年 10 月から実施している Mrk590 のモニター観測のさらなる 継続観測を提案する。本観測により、トーラス内縁のダスト温度の時間変化の有無を捉え、AGN 光度変動に伴 ってトーラス内縁のダスト分布がどのような変化を経るのかを明らかにする。
観測エポック・頻度など †
- 観測頻度:
2〜3週間に1回2021Bは「1か月に1度」2023Bは2ヶ月に1度
- 観測時間
観測の流れ †
- フォーカス合わせ
- ポインティング
- 観測リストに登録済み (kokubo というリストがあったのでとりあえずそこに入れた)
- nicpc/obs1b/obs2 からのコマンドラインでやる場合には下記のコマンドを打ち込む
nicpc/obs1b/obs2$ nayuta -pS Mrk590
- 運がよければ、下記のコマンドで意図どおりの視野に来るかもしれない。
obs1b/obs2$ pinpoint nic Mrk590 -xy 200 250
- 運がよければ、下記のコマンドで意図どおりの視野に来るかもしれない。
- テスト撮像: 晴れていれば 60 秒積分で Mrk590 が映る (少し広がった、明るい天体)
nicpc% TL 3 60
- xyoffset2 で Mrk590 を第3象限の少し左寄りに導入 (下図)
- 基準星 ref.3 が 20 arcsec ディザーしても視野内にとどまるようにする
- 本番撮像: 10点ディザー を 2 セットが基本
nicpc% DL 83 60 Mrk590 10 20 (10点ディザリング) nicpc% nayuta -do +0 -20 (少し位置をずらす) nicpc% DL 83 60 Mrk590 10 20 (10点ディザリング)
#ref(): File not found: "Mrk590NICimage_kokubo.png" at page "継続観測2021A_小久保"
- ダーク取得
- こちらの手順も参照
- 帰りがけに darkscript で自動的にとればよい
nicpc% darkscript.sh (~/obs_script/DARKYYMMDD.sh ができる: YYMMDD の部分は日付) (不要な行を削除、適宜編集) nicpc% sh /home/nicop/obs_script/DARKYYMMDD.sh
obs-commander を用いた観測方法 †
- フォーカス合わせ
- obs-commander の "NIC focusing"スクリプト を実行 (View --> Run)
- ポインティング&撮像
- obs-commander の "Kokubo Mrk590" を実行 (View --> Run)
- スクリプト2行目 "looksubsky"コマンドで2点ディザ(dRA=10")差分画像が表示されるので、上記 finding chart 通りの配置になっているか確認。
- だいたい正しく導入できたときの表示例 &ref(): File not found: "looksubsky_view.png" at page "継続観測2021A_小久保";
- pop-upで"Proceed?"と聞かれるので、正しく導入できていたら "Yes" を、そうでなかったら"No" を押す
- ダーク取得
- いつもどおり。
その他 †
- データの質: Mrk590 が 60秒積分で映る (導入できる) 程度の空の透明度なら OK
- 時間が限られている場合は、ディザリング1セットのみでよい
nicpc% DL 83 60 Mrk590 10 20
- 何かあれば小久保さん (下記 E-mail) へ連絡
データ受け渡しなど †
- 渡すべきデータ
- ダークはスクリプトで自動的に取れるもので OK
- フラットはマスターフラットで OK
- 一次処理済みデータ・生データともに渡す
- ログは必ずしも観測者が送る必要なし。ただし自分の観測とはページを分けておくとよい。
- 受け渡し方法
- 窓口担当(利川)がまとめて送る
- 観測者はPIに連絡する
観測記録 †
観測後、小久保さんに連絡して以下に書き込んでください。
日付 | 観測者 | 積分時間(s) x ディザー点数 x セット数 | 一次処理 | データ渡し | 備考 |
2024.XX.XX | 〇〇 | 60 x 10 x 2 | 済 | 済 | 記入例 |