望遠鏡をいろいろな方向に振った時にピッチ・エラーがおこらないような事はあるのか? つまり望遠鏡のバランスと関係がないのか? それとも方向によらず常に起きているのか? 調査する。 |
2月14日(観測: 鳴沢、横山[HTI])
手順:
60cm直焦点に35mmカメラを取り付け望遠鏡がアンバランスといわれている
15 < Dec < 20 付近
の散開星団を撮影して、望遠鏡が東・南中・西に向いている時、星像の流れた軌跡を見る。
撮影1(東) :M67(Dec=+11D49m) ,JST 20h(E70.4, h=42) - 20h30m
撮影2(南中):M35(Dec=+24D), JST 20h30m(W24,h=76) - 21h
撮影3(西) :M35, JST 23h30m(W88.9,h=44.5)-24h
結果: どの写真も6分ジャンプが見られる。星像のコブの出来具合いから、方向によらず常に規則正しく6分に1回おきていると考えられる。バランスとは関係がないようだ。 なお写真の星像の流れを見ると極軸も合っていない様である。
3月1日(観測: 鳴沢、横山[HTI])
手順:60cm直焦点に35mmカメラを取り付け、本来、不安定と言われているDEC.の範囲 15
< Dec < 20 付近
以外でもジャンプするのか、Dec 依存性を調査する。
撮影1 M37(DEC=32d33'0"), 19h40m~20h10m w65.6 h=80.2 (ほぼ天頂)
撮影2 二重星団のχ(DEC=57d07'70"),
20h10m~20h40m w137.8 h=39.9 (天頂より北)
撮影3 M41 (Dec= -20d44m0") ,21h06m~21h36m w19.4 h=29.8 (不安帯より南)
結果:どの写真にも6分ジャンプは見られる。星像の流れ方が Dec によって異なるのは、本来あたりまえなので、とりあえず問題にしなくていい。むしろ Dec 方向に蛇行する様子の違いが面白い。