・並列型専用計算機システム

 流体力学や画像処理のように、ある一点の状況(や情報)に対する影響が、その近傍からの作用に限定されている場合、数値計算する空間をセグメント化して各セグメントを独立(並列)に処理することが可能である。ただし、各セグメントの境界において隣接するセグメント影響を受けるため、セグメント処理は完全に独立ではない。隣接したセグメントからの情報の流入に対する処理が必要である。流体力学の計算の場合、それは隣接している流体(粒子)からの相互作用であり、画像処理においては、隣接したフレームにある光源からの光束の流入である。




 今年度のプロジェクト研究で、並列型専用計算機システムにおいて、隣接した領域の影響に関する情報を専用計算機のボード間(プロセッサボード:P.B.)で通信する方式を考案した(下図)。



 プロセッサボードに他のボードと直接通信する機能を実装することは、一見、ボード構成の複雑化を招き実現を難しくすると思われたが、検討の結果、以下のような簡単な構成でボード間通信の機能が実現できることが明かとなった。



システム構成とパフォーマンス

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