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マニュアル のバックアップ差分(No.5)


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#author("2019-07-04T15:24:58+00:00","","")
#author("2019-07-15T06:47:30+00:00","default:nhao","nhao")
[[FrontPage]]

#contents

* 観測装置の準備 [#oa503f9e]
- OBS1からWIZにログイン 
 obs1$ ssh nhao@wiz -X

- 1-2個、ターミナルを開いておくと便利。
 wiz$ xterm &

- 装置セットアップ(望遠鏡はEL=90とするのが無難)
 wiz$ SetupWFGS2.sh
 wiz$ SetupWFGS2.sh; fin
-- fin, fin2 はOBS1から音を鳴らすコマンド。上記のようにすると、コマンド完了後に音が鳴る。なくてもよい。
-- このスクリプトによって以下の作業が実行される
--- カメラ電源ON
--- INDI server (FLI, ZWO カメラの制御 )を立ち上げる 
--- wfgs2pc にログインし、motor control server (wheelを制御)を立ち上げる
--- スリット、フィルター、グリズム用 wheel の位置初期化(かなり時間がかかる)
--- INDI server (FLI, ZWO を camras 制御 )を立ち上げる 
--- main camera (FLI)、slit view camera (ZWO) への接続、冷却
--- main camera (FLI)、slit view camera (ZWO) への接続、冷却開始
--- ds9 を立ち上げる
--- スリット、フィルター、グリズム用 wheel の位置初期化(これに一番時間がかかる)
--- 波長較正ランプ OFF、OUT
-- 所要時間: およそ3分(セットアップ前のwheelの位置にもよる)。ただし、CCDの冷却は未完了。 
 

* 望遠鏡の準備 [#jd40034b]
- (望遠鏡制御については[[なゆた操作簡易マニュアル>http://www.nhao.jp/~openuse/tel_ope_manu.pdf]]も参照のこと)
- UCC マシン上の 望遠鏡制御ソフト (ucc_run)を使って、以下を実行。
- 可視光撮像観測モードの観測準備
- 天体に向ける
- エンクロージャの回転同期を入れる
- エンクロージャスリットを開ける
- ミラーカバーを開ける
//- 天体に向ける
- 視野回転の設定
-- AZ/EL同期: ON
-- 画像の上方向(+Y)を北にするときは、指令位置角=-45
-- 画像の上方向(+Y)の位置角 = 指令位置角 + 45

-- 画像の向きと 視野回転 指令位置角の関係
    画像の上方向(+Y)の位置角 (N=0, E=+90) = 指令位置角 + 45
    指令位置角 =  画像の上方向の位置角 - 45
* フォーカス合わせ [#k4ffe0f6]
- ucc_run でフォーカス合わせ用の天体に望遠鏡を向ける。
- 使用するフィルターを挿入する
 wiz$ fl filter_name
 wiz$ fl filter_name; fin2
-- filter_name = open, g, r, wha, i, z, v, ha, sii, ic, lwp
-- テスト撮像する
 wiz$ wfgs2 -t exp_time
-- exp_time: 露出時間 (sec)
- テスト撮像する
 wiz$ wfgs2 -t exptime; fin
- ds9の表示を調整する。
 wiz$ ds9set
-- exptime: 露出時間 (sec)
- ds9: File > Display Header... で FITS header を表示し、CCDの冷却化が完了したことを確認 (今後、GUIのCCD 温度モニターを作成予定)
- フォーカス合わせ用スクリプトを実行
 wiz$ autofocus exp_time focus_start focus_end [num_sample]
 (例) wiz$ autofocus 1 -6.1 -5.8
-- exp_time: 露出時間 (sec)
 wiz$ autofocus exptime focus_start focus_end [num_sample]; fin
 (例) wiz$ autofocus 1 -6.1 -5.8; fin
-- exptime: 露出時間 (sec)
-- focus_start, focus_end: 副鏡focus軸スキャン開始位置、終了位置。focus_start < focus_end でないといけない。
-- num_sample: サンプリング回数。省略すると5



* 撮像 [#sff2781a]
- ucc_run でフォーカス合わせ用の天体に望遠鏡を向ける。
- フィルターが正しいこと、スリット、グリズムが退避していることを確認する。以下のコマンドで現在のステータスが表示される。
- フィルターが正しいこと、スリット、グリズムが退避していることを確認する。以下のコマンドでwheelのステータスが表示される。
  wiz$ st
- 修正するときは、
  (フィルター設定) wiz$ fl filter_name
  (スリット設定) wiz$ sl open  
 (グリズム設定)wiz$ gr open 
  (フィルター設定) wiz$ fl filter_name; fin2
  (スリット設定) wiz$ sl open; fin2  
 (グリズム設定)wiz$ gr open; fin2 

- テスト撮像する
 wiz$ wfgs2 -t exptime; fin

- 天体の撮像位置を調整する。
  wiz$ xyoffset2
を実行後、
-- まず、ds9画像上で、天体をクリックする。
-- 次に、その天体を結像させたい位置をクリックする。
-- そうすると、望遠鏡オフセットが実行され、意図した位置に天体が結像されるはず(実際は、2回のクリック位置の差をオフセット量に変換しているだけなので、必ずしも「天体」をクリックする必要はない)。
-- テスト撮影して確認する。

- 本番撮像をする
  wiz$  wfgs2 -e exptime [object] [repeat]
 (例) wiz$ wfgs2 -e 60 M67 3; fin
-- exptime:  露出時間 (sec)
-- object: 天体名 (default = Unknown)
-- repeat: 画像取得繰り返し回数 (default = 1)

* 分光 [#v0fea108]
** 準備 [#cff036de]
- ucc_runで天体に向ける
- スリットを挿入する
  wiz$  wfgs$ sl slit-mrr; fin2
- グリズムを挿入する
  wiz$  wfgs$ gl g300; fin2
** スリットへの導入 [#fc880b59]
- スリットビュー(SV)画像をテスト取得。
  wiz$ slview -t exptime
-- exptime:  露出時間 (sec)
- 取得したSV画像で目標天体が写っていることと、スリットの結像位置を確認。
-- スリットの結像位置は望遠鏡の向きやローテータの向きによって変わるので、天体導入ごとにスリット位置を確認することを推奨。
-- スリットが見えなければ、比較ランプの光をスリットに当てて、スリットの位置を確認(今後、スクリプト化の予定)。
---  ランプ挿入
  wiz$ lamp --in
---  ランプ点灯
  wiz$ lamp --on
---  SV テスト撮影
  wiz$ slview -t 0.01
---  ランプ消灯
  wiz$ lamp --off
---  ランプ退避
  wiz$ lamp --out

- 目標天体をスリットに導入する
  wiz$ xyoffset2
を実行後、
-- まず、ds9画像(SV画像のフレーム)上で、天体をクリックする。
-- 次に、その天体を結像させたい位置(スリット上)をクリックする。
-- そうすると、望遠鏡オフセットが実行され、天体がスリットに導入されるはず。
-- テスト撮影 (slview -t 0.01 )して、スリットに導入されたことを確認する。まだずれている場合は xyoffset2 を繰り返す。

* 波長較正ランプ(分光) [#y33bbd38]
** オートガイドの開始 [#s9823505]
- 現状のオートガイダーは画像の向きを固定した(視野回転で「AZ/EL同期」の設定にした)場合にしか、使えない。
- ガイド星を決める
-- 目標天体(点光源)が明るく、スリットからの漏れ光が十分見える場合は、目標天体自身をガイド星とする (on-source guide)
-- 目標天体が暗く、スリットからの漏れ光が認識できない場合は、SV視野内の別の点光源をガイド星とする (off-source guide)
- 次のコマンドを実行する
  wiz$ autoguide exptime [half_box_size]
  (例) wiz$ autoguide 1
-- exptime: 露出時間(sec)
-- half_box_size: ガイド星重心を計算するための正方形領域の1辺の長さの半分(pix) (default=50)
-- コマンド入力後、ds9上でガイド目標位置(ガイド星を固定させたい位置。on-sourceであればスリット上)をクリックする。
- しばらく、ds9のSV画像を眺め、オートガイドが実行されていることを確認する。
-- ガイド目標位置は緑丸で表示される
-- ガイド星が検出されると重心が赤丸で表示される。重心と目標位置のズレが十分小さいか極端に大きい時以外は、重心を目標位置に近づけるように望遠鏡オフセットが実行される。
-- ガイド星が検出されないと、重心が青丸で表示され、望遠鏡オフセットは実行されない。

** 本番分光観測 [#kd555840]
  wiz$  wfgs2 -e exptime [object] [repeat]
 (例) wiz$ wfgs2 -e 60 M67 3; fin
-- exptime:  露出時間 (sec)
-- object: 天体名 (default = Unknown)
-- repeat: 画像取得繰り返し回数 (default = 1)


** 波長比較スペクトル取得[#y33bbd38]
スリットの結像位置は望遠鏡の向きやローテータの向きによって変わるので、天体導入ごとにスリット位置を比較スペクトルを取得することを推奨。
-  ランプ挿入
  wiz$ lamp --in
-  ランプ点灯
  wiz$ lamp --on
-  テスト取得
  wiz$ wfgs2 -t exptime; fin
輝線がサチらないように露出時間を調整する
-本番取得
  wiz$ wfgs2 -e exptime comparison 3; fin
-  ランプ消灯
  wiz$ lamp --off
-  ランプ退避
  wiz$ lamp --out


* フラット [#hbb27f3c]
最適なフラット取得方法は確立していない。
** ドームフラットの場合 [#gb52bfdb]
''ドームフラットによるフラット画像(少なくとも、撮像モード)は、ローテータの向きにより画像の強弱パターンが変化することが知られている''。つまり、フラットスクリーンの反射光は十分均一でない光源ではないことが示唆される。これに対応するためには、異なるいくつかのローテータ「指令角度」でフラットを取得し、画像を足し合わせ(平均)することが考えられる。

- 望遠鏡高度(EL)の設定
-- ucc_runで望遠鏡の高度を3xx度に設定す

- エンクロージャ方位(AZ)の設定

- スリット、フィルター、グリズムを希望の設定にする (コマンド: sl, fl. gr)

- フラットランプの点灯、調整

- 以下のセットを繰り返す。
-- ローテータ回転

-- フラット画像取得
  wiz$ wfgs2 -e exptime flat  repeat; fin
  (例) wiz$ wfgs2 -e 5 flat 20; fin

- フラットランプの消灯

** トワイライトフラットの場合 [#d2312c58]
(参考)MINTの場合のおすすめ取得方法(Chromey & Hasselbacher 1996)
- 露出時間の目安は5秒。
+おおよそのフォーカスを合わせる。
+望遠鏡AZを、日の出または日の入り方向と反対の方角に向ける。月がある場合は、太陽と月から一番離れている方向を選ぶ。
+ELを75度前後にする。
+必要なS/Nにが得られている間、取得を続ける。

* ダーク [#u6d1b51b]
* 観測終了 [#k5b6dc61]
- 以下のコマンドを実行すると、その晩に観測した画像の露出時間の種類を調べ、ダークを取得するためのスクリプトを作ってくれる。
  wiz$ darkscript.sh
次のように、スクリプトの内容と、作成されたスクリプト名(フルパス)が表示される。
 sleep 3600 
 wfgs2 -d 1.00 15
 wfgs2 -d 5.00 15
 FinWFGS2
 fin
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 Generated dark script: /home/nhao/tools/darkscripts/DARK190715.sh
- 必要であれが、作成されたスクリプトを編集する(不要なダーク取得コマンドを削除する、など)
 wiz$ vi  /home/nhao/tools/darkscripts/DARK190715.sh
- 実行する 
 wiz$ sh  /home/nhao/tools/darkscripts/DARK190715.sh

* かたづけ [#k5b6dc61]