第一級の望遠鏡で思いっきり天体観測しよう!
西はりま天文台の「なゆた望遠鏡」は日本で二番目に大きな光学赤外線望遠鏡です。この望遠鏡を自在に使って天文学の観測的研究をしませんか?こんな贅沢ができるのは兵庫県立大学だけです。このページでは、大学生や大学院生として西はりま天文台で研究をする方法を紹介します。
2016年4月に、西はりま天文台は文部科学省から「共同利用・共同研究拠点」に認定されました。天文学分野(宇宙線、太陽・惑星分野を除く)では全国で初めての認定です。西はりま天文台では最新の研究を贅沢に行うことができます。
大学院生・卒業研究生のページはこちら
大学生として西はりま天文台で研究するには
理学部物質科学科に入学しましょう。一回生前期と二回生後期に天文学の講義を受けることができます。また三回生では西はりま天文台で「天体観測」という実習を行います(右の写真)。今年度は三名の卒業研究生を受け入れています。研究室のパンフレットはこちら。 学部生の間は英語、数学、物理に力を入れてください。難しいことはわからなくてもいいですが、物事を論理的に考える習慣を身につけて下さい。
大学院生として西はりま天文台で研究するには
兵庫県立大学の
物質理学研究科に入学しましょう。
今年度は博士前期課程の大学院生を6名受け入れています。
物質理学研究科の
一般入試
は8月17日18日の予定です。研究室の定員は四名程度です。
推薦入試は6月にあります。他大学や他学科の人は相談に乗るので連絡をください。
私たちの研究室の特徴に一つは、他大学出身の大学院生が多いことです。現在在籍する大学院生の出身大学は次の通りです。兵庫県立大学理学部物質科学科(四名)、福岡大学、鹿児島大学。もう一つの特徴は、女性が多いこと
です。学部生大学院生の男女比は4:5です。兵博士前期課程在籍中に日本天文学会で成果を発表します。観測のためにハワイやインドなどの海外に出張するチャンスもあります(右写真はインドのホサコテ観測所)。
研究生活
- 必ず研究室に来なければいけない時間などは設定していません。
- 「全体ゼミ」水曜夕方の1時間半くらい。自分の研究を紹介します。一回では終わらないことも多々あります。ゼミでは、どんな些細なことでも質問できるような雰囲気を作っているつもりです。多くの学生が毎回一回は質問をします。どんな感じなのか、見に来て下さい。
- 「英語輪講」木曜午後の1時間ぐらい。Cosmic Perspectiveという本を読みます。正しい文法で英語が書かれており、ハワイ大学でも教科書として使われています。
- 「学生の自主ゼミ」自分の研究に関係する論文を紹介します。
- 卒業研究のテーマは5月中に決めましょう。
- 卒業論文や修士論文に必要なデータは自分で撮ります。年間20夜程度の観測をします。もちろん「なゆた望遠鏡」を自分で操作します。「大きな望遠鏡を自分で操作して、自分のデータを撮る」。こんなことを自由にできる研究室は全国で私たちだけです。
研究テーマ
2020年度の卒業研究、大学院前期課程テーマとして以下を提示しました。テーマは毎年変わりますが、参考にして下さい。
- 「星なし分子雲」で星は生まれるか
- 生まれてから少し時間が経った星はどこに行ったのか
- B型輝線星の観測
- 変光による若い星の探査
- 太陽系外惑星の大気の観測
- フレア爆発を起こす星の観測
- 土星の偏光観測
- 若い恒星の彩層の活動
- いろいろな物質の偏光特性
どれも日本天文学会で発表したり、英語論文としてまとめたりすることが可能な最新のテーマです。
オープンキャンパスなど
- 4月には兵庫県立大学理学部の「ウエルカムキャンパス」という催しがあります。研究室の紹介や太陽の観察会を予定しています。
- 毎年8月12日には「スターダスト」というイベントが天文台であります。昼間は研究員による発表や著名研究者による天文講演会などがあり、夜には「なゆた望遠鏡」を使った観望会やペルセウス座流星群の観察会があります。天文台の雰囲気を知るにはいい機会だと思います。
- 8月上旬には物質理学研究科のオープンキャンパス(右写真)があります。
気になること
「西はりま天文台で研究はしたいけれど、いろいろなことが気になる」というあなたの疑問にお答えしましょう。
- どこに住めばいいですか?
大学生は一年生のうちは姫路に、二年生以上は理学部のキャンパスに隣接する寮に住むと便利でしょう。研究室に配属されたら、週に4日ぐらいは西はりま天文台に来て下さい。泊まる部屋は天文台の中にあります。大学院生は理学部の寮か兵庫県佐用町に住むことになるでしょう。佐用町は人口2万人弱の小さな町ですが、生活に必要なお店は揃っています。
- 車は必要ですか?
通学のために車はあったほうがいいでしょう。特に佐用町から天文台までは公共交通機関がなく、歩くと90分もかかります。車または運転免許を持っていない場合には、方策を考えるので相談してください。
- どんなことが研究できますか?
伊藤の専門分野は「星惑星形成領域と太陽系外惑星の観測的研究」、石田の専門分野は「変光星の理論的研究」、本田の専門分野は「低金属星とフレア星の観測」です。天文台にはその他にも研究員がいますので、他のテーマを選ぶことも場合によっては可能です。
- 就職先が気になります
卒業生の主な就職先は以下のとおりです。三菱電気マイコン機器ソフトウエア、名古屋市消防局、坂出市役所、恵和株式会社、ハイテックサービス、オプトクエスト、日本生命情報サービス、テクノスマート、三菱電機、島津エンジニアリング。
皆さんと一緒に楽しい研究室を作っていきましょう。
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西はりま天文台
兵庫県立大学以外から大学院進学を検討している人は、いつでも相談に乗ります。スカイプなどを使ってお話をすることもできます。伊藤洋一まで連絡を下さい。
yitoh @nhao.jp
tel: 0790-82-3886
fax: 0790-82-3514
Last modified: 2020/06/01