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NIC解析マニュアル のバックアップ(No.3)


(まだまだ編集中)

概要

  • ここでは、NIC で取得した撮像データ (偏光なし) の一次処理の流れを記す。
  • この内容は、下記の文献の一部を適宜修正・加筆の上まとめたものである。
  • 西はりま天文台内では、制御室の camera (42.55) にインストールされたスクリプトで自動処理できる。

全体の流れ

  • 撮像データの一次処理は下記の通りの流れで行う。
  1. ダーク差し引き
  2. フラット補正
  3. バッドピクセル補正
  4. ホットピクセル、ダークピクセル補正
  5. スカイ画像作成
  6. スカイ差し引き
  7. 縦縞パターン除去
  8. 画像位置合わせ
  9. 重ね合わせ
    ImageReduction_NIC.png
  • 上図は各段階での画像の例。(a) 生画像、 (b) 4までを行った画像、 (c) 5で生成したスカイフレーム (d) 6のスカイ差し引き処理後の画像、 (e) 縦縞パターン差し引き (7) 後の画像、 (f) 最終画像

1. ダーク差し引き

  • ダークフレームの取得手順 に従って取得したダークフレームを用いる。
  • オブジェクトフレームと積分時間を揃えたダークフレームを10-15枚程度使い、重ね合わせる。
  • camera マシン (制御室) にインストールされている自動スクリプトでは、3sigma clipping をした後で平均 (average) をしている。
  • ダークフレーム取得の際に、コールドシャッターの位置が適切でないと、光が入る。Pol 窓や Open 窓が入ってしまったフレームは、前もって削除しておく。
  • 重ね合わせたフレームを、オブジェクトフレーム (含・フラットフレーム) から引き算する。
    • 自動スクリプトで処理すると、*.da.fits という名前のファイルができる。

2. フラット補正

  • 検出器上の位置による感度のむらを補正する。
  • 通常、トワイライトフラットを用いる。フラットフレームの取得手順を参照。
  • マスターフラットを用いる場合には、camera の /home/nhao/nic/nicred.latest/common 以下にあるもののうち、日付の近いものを選んで用いる。
  • フラットの作成に関しては特別なツールを作ってはいない。上記以外は通常の手順をふめば良い。 - 手順としては以下の通り。
    1. カウントの高いフレームからダークを引く。カウントがほぼ同じフレームが複数あれば重ね合わせる。
    2. カウントの低いフレームにも同様の処理をする。
    3. (高カウントのフレーム) - (低カウントのフレーム) の引き算をする。
    4. 全体の平均が1になるよう、規格化する。
  • 几帳面にやりたい場合は、(3)-(6) の処理 (ホットピクセル・ダークピクセル補正)までをやってもいい。ただしどのみち後の段階でこれらはやることになるので、ここでやる必要は必ずしもない。
  • 規格化したフレームで、ダーク処理後のフレームを割り算する。
    • 自動スクリプトで処理すると、*.fl.fits という名前のファイルができる。

3 & 4. バッドピクセル補正、ホット/ダークピクセル補正

5 & 6. スカイ差し引き

7. 縦縞パターン除去

8 & 9. 位置合わせ & 重ね合わせ

履歴

  • 2018.03.28 新規作成 (斎藤)