Staff/190709-11三菱電機機械系保守点検
Staff
三菱電機 なゆた望遠鏡機械系保守点検 †
- 実施日程 : 2019.7.11(火)--13(木) 合計3日間
- 作業時間 : 3日間とも 08:30--17:00
- 三菱の技術者:釜本さん、砂川さん、山本さん
- 天文台の対応者:戸塚、本田(グリス塗布)
- 具体的な内容:
- 駆動部分の検査
- 劣化グリスの除去と塗布・給脂
- 補修塗装
- 動作試験
- 不具合箇所の有無や気になる箇所の聴取
- 備考 : 11日の昼に担当の根岸さんが立会いで訪台
研究員対応内容 †
- 対応研究員は基本的に制御室待機。駆動部分の給脂などで必要な望遠鏡操作を行う。
- 8時過ぎに開館作業を行う。M3Fも含めすべて開錠しておく。
- 管理棟に連絡し、三菱の方に上がってきてもらい、準備を始めてもらう。
- 待機室を休憩に使ってもらう。
- 3日とも、作業開始前に作業の確認と打ち合わせを行う。
気になる箇所の報告 †
- 鏡の油染み
- 第三鏡の付け根から主鏡に油のような跡(15cm×20cm)があった。保守点検の前日(7/10)の主鏡清掃で発見し、清掃で消えた。
→原因推定をお願いした。
結果 †
保守点検は概ね良好でした。
以下の部分で処置作業が実施されました。
- 高度軸ローラ全面・側面錆除去
- 補修塗装
- 高度軸軸受部(主軸観望鏡側外側)油漏れ
- 去年油漏れがあった観望鏡側で、今回は外側。
- 拭き取り清掃し、昨年使用したシートを敷いてもらった。
- 保守点検結果は、不良となり経過観察となった。
※ちなみに、油漏れは室温が高いためとは考えにくいらしく(炎天下など、もっと過酷な環境でも使用している)、グリスの劣化の可能性もあるかもとの事。
また、初日の点検で、主鏡にシミと水滴の跡が報告された。(シミは数年前から存在を確認)→経過観測
昨年度からの確認事項について †
- 制御系パネルの電源
- 故障している電源が2台あるが、ファンが壊れている電源は修理は出来るか
→2台とも確認と修理のため、三菱に配送するよう依頼される(配送済み)。(動作確認等は3月の保守点検の時になる)
- GZS-M32S3-7TCC予備カード
- 天文台に、GZS-M32S3-7の予備カードが無い状態になっている。今あるカードを修理できないか。
→ 製造メーカから、修理を含め対応できないとのこと。
→ 予備品の確認(別の型番が2枚以上存在していれば、1枚をGZS-M32S3-7に改造出来る)。
→ 無し(1枚GZS-M32S3-7をGZS-M32S1-7に改造したものはある)
- 現在の検討案
- 三菱に1枚残っている使い古しのカードをもらう(かなり非推奨)
- すばる望遠鏡にGZS-M32S1-7カードがあるはずなので(現在は不使用)、伊藤先生の力で入手しZS-M32S3-7に改造する(現実的)。
その他 †
- トップリングに更に重りを追加できる余白はあるか。
- トップリングに重りを固定しているボルトに、後どれくらい余裕があるか図ってもらった。
- ボルトの余り → 20 mm
- ボルトのネジ山1山分 → 2mm
- トップリングの一番薄い重り → 6 mm
- トップリングの次に薄い重り →24mm
安全のため、ボルトはネジ山を2山分を残したいとの事で、重りは最大18mmのものまで追加できる。
3型のナットを2つ使用しているので、1型ナット(より薄い)を使用すると、もう少し挟める。
備考 †
- 報告書のコピーは「なゆた望遠鏡保守 2019」に綴じて、南館3F制御室ロッカーに保管する。
- 休園期間中は電話で外線が受けられないことがあるので、緊急連絡用に携帯番号を伝えておいた方が良いかもしれない。