偏光観測マニュアル のバックアップ(No.7)
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偏光観測マニュアル †
ふつうの撮像ができる状態にする †
基本マニュアル参照
半波長板を挿入する †
pol in
ちなみに、退避させるときは
pol out
半波長板 回転角度の初期化 †
pol -init_rot
テスト撮像 †
シャッターは open の状態で (そうでなかったら、$shutter open)、例えば、
TL 3 10
天体位置を微調整する。 †
- J, H, Kどのバンドで調整するか決めて(最もきれいに写っているもので、あるいは、もっとも重視するもの)で、ds9でそのバンドのフレームを選択状態にしておく。
- ds9 に偏光窓の結像位置を表示する。
$ PolReg.sh
緑の四角2つと赤い四角が表示される。緑の四角は2つの偏光窓の結像位置。 赤い四角内に星を入れればよい。
- 目標天体を偏光窓(左側、上記で赤く表示されている方)の位置に入れる。
$ xyoffset2
を実行し、ds9 上で「移動前の位置」をクリックした後、「移動後の位置」をクリックする。
偏光素子(ビーム変位プリズム)を光路に挿入する †
$darkshutter.py -p
テスト撮像(TL)して、星が偏光窓に入っていることを確認 †
フォーカスを調整する †
偏光素子を入れるとフォーカスがずれる(おおよそ +0.2)。まずはfocus コマンドで大雑把に合わせる。
$focus -5.20
さらに、autofocus コマンドで、詳細に焦点合わせをする。
$autofocus exp_time band(秒) focus_start focus_end [num_sample]
本番観測をする †
偏光観測コマンドPLoを使う。
$ PLo モード 露出時間(秒)[オブジェクト名[繰り返し回数]] (例) PLo 3 120 HD114710 2
自動で半波長板を4回回転させて、1セットの画像を撮ってくれる。 モードの定義はLo, DL と同じ (基本マニュアル参照)。
セルフガイド観測をするとき †
セルフガイド(天体の結像位置をなるべく固定するため、毎回の撮像後に、望遠鏡の向きを微調整する)をすることができる。
- まずはxyoffset2, xyoffset3 などを使って、星像を固定するピクセル位置付近に移動させる。例えば
$ TL 3 2 (テスト撮像) $ xyoffset3 630 580 (-->ds9上で星像をクリック。星像がX=630pix, Y=580pixに来るように望遠鏡が動く) $ TL 3 2 (テスト撮像して確認)
- gPLo コマンドを使って、偏光観測。
$ gPLo モード 露出時間(秒)オブジェクト名 繰り返し回数 バンド X位置 Y位置
例えば、Hバンド画像のX=630pix Y=580pixに星像を固定したいときは、$ gPLo 43 20 Cyg_OB2_6 4 h 630 580
とする。
PLo, PTL について †
PTLはテスト撮像用で、たぶんそんなに使うことはないだろう。 PLoは実際にデータ画像を取得する。&br これら偏光観測用のコマンドでは、半波長板を0度、45度、22.5度、 67.5度の4つの位置に回してそれぞれ画像を取る。 したがって例えば
PLo 3 10 (mode 3 で 10秒露出)
とすると、
/data/120504/rawdata/j120504_0001.fits 0度 /data/120504/rawdata/h120504_0001.fits /data/120504/rawdata/k120504_0001.fits /data/120504/rawdata/j120504_0002.fits 45度 /data/120504/rawdata/h120504_0002.fits /data/120504/rawdata/k120504_0002.fits /data/120504/rawdata/j120504_0003.fits 22.5度 /data/120504/rawdata/h120504_0003.fits /data/120504/rawdata/k120504_0003.fits /data/120504/rawdata/j120504_0004.fits 67.5度 /data/120504/rawdata/h120504_0004.fits /data/120504/rawdata/k120504_0004.fits
と12枚の画像データが取得される。
変更履歴 †
- 20120505 高橋: 新規作成
- 20120516 高橋: wiki化、禅野さんnic_observe.1205を一部引用。