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偏光観測マニュアル

Last-modified: 2021-05-21 (金) 22:40:33 (1071d)
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偏光観測マニュアル

ふつうの撮像ができる状態にする

基本マニュアル参照

半波長板を挿入する

 pol in

ちなみに、退避させるときは

 pol out

半波長板 回転角度の初期化

 pol -init_rot

テスト撮像

シャッターは open の状態で (そうでなかったら、$darkshutter.py -o )、例えば、

 TL 3 10 

天体位置を微調整する。

  • J, H, Kどのバンドで調整するか決めて(最もきれいに写っているもので、あるいは、もっとも重視するもの)で、ds9でそのバンドのフレームを選択状態にしておく。
  • ds9 に偏光窓の結像位置を表示する。
    $ PolReg.sh 
    緑の四角2つと赤い四角が表示される。緑の四角は2つの偏光窓の結像位置。 赤い四角内に星を入れればよい。
  • 目標天体を偏光窓(左側、上記で赤く表示されている方)の位置に入れる。
    $ xyoffset2 -p
    を実行し、ds9 上で「移動前の位置」をクリックした後、「移動後の位置」をクリックする。

偏光素子(ビーム変位プリズム)を光路に挿入する

  $darkshutter.py -p

テスト撮像(TL)して、星が偏光窓に入っていることを確認

フォーカスを調整する

偏光素子を入れるとフォーカスがずれる(おおよそ +0.2)。まずはfocus コマンドで大雑把に合わせる。

  $focus -5.20

さらに、autofocus コマンドで、詳細に焦点合わせをする。

  $autofocus exp_time(秒) band(j/h/k) focus_start focus_end [num_sample]

本番観測をする

偏光観測コマンドPLoを使う。

 $ PLo モード 露出時間(秒)[オブジェクト名[繰り返し回数]]
 (例) PLo 3 120 HD114710 2

自動で半波長板を4回回転させて、1セットの画像を撮ってくれる。 モードの定義はLo, DL と同じ (基本マニュアル参照)。

セルフガイド観測をするとき

セルフガイド(天体の結像位置をなるべく固定するため、毎回の撮像後に、望遠鏡の向きを微調整する)をすることができる。

  • まずはxyoffset2, xyoffset3 などを使って、星像を固定するピクセル位置付近に移動させる。例えば
    $ TL 3 2  (テスト撮像) 
    $ xyoffset3 640 580  (-->ds9上で星像をクリック。星像がX=640pix, Y=580pixに来るように望遠鏡が動く)
    $ TL 3 2  (テスト撮像して確認) 
  • gPLo コマンドを使って、偏光観測。
     $ gPLo モード 露出時間(秒)オブジェクト名 繰り返し回数 バンド X位置 Y位置
    例えば、Hバンド画像のX=640pix Y=580pixに星像を固定したいときは、
     $ gPLo 43 20 Cyg_OB2_6 4 h 640 580
    とする。

PLo, PTL について

PTLはテスト撮像用で、たぶんそんなに使うことはないだろう。 PLoは実際にデータ画像を取得する。&br これら偏光観測用のコマンドでは、半波長板を0度、45度、22.5度、 67.5度の4つの位置に回してそれぞれ画像を取る。 したがって例えば

	PLo 3 10  (mode 3 で 10秒露出)

とすると、

	/data/120504/rawdata/j120504_0001.fits  0度
	/data/120504/rawdata/h120504_0001.fits
	/data/120504/rawdata/k120504_0001.fits
	/data/120504/rawdata/j120504_0002.fits  45度
	/data/120504/rawdata/h120504_0002.fits
	/data/120504/rawdata/k120504_0002.fits
	/data/120504/rawdata/j120504_0003.fits  22.5度
	/data/120504/rawdata/h120504_0003.fits
	/data/120504/rawdata/k120504_0003.fits
	/data/120504/rawdata/j120504_0004.fits  67.5度
	/data/120504/rawdata/h120504_0004.fits
	/data/120504/rawdata/k120504_0004.fits

と12枚の画像データが取得される。

変更履歴

  • 20120505 高橋: 新規作成
  • 20120516 高橋: wiki化、禅野さんnic_observe.1205を一部引用。