2025.09.10
口径2mなゆた望遠鏡が未来技術遺産に登録!!
このたび、兵庫県立大学西はりま天文台の口径2mなゆた望遠鏡が、未来技術遺産(正式名称:重要科学技術史資料)に登録されることになりました。
未来技術遺産への登録は平成20年度(2008年度)より、国立科学博物館で実施しているもので、令和7年度は第18回目で、新たに14件が登録されました。
https://sts.kahaku.go.jp/material/2025.php
なゆた望遠鏡は、三菱電機株式会社が製造した国内最大口径(2.0m)の単一鏡構成光学望遠鏡であり、
国立天文台すばる望遠鏡に採用された主要技術のうち12点を応用し、小型化・低コスト化を実現しています。
その高性能から「ミニすばる」とも呼ばれ、2006年には恒星の二重円盤構造を発見するなど、国際的な科学成果を挙げてきました。
また、すばる望遠鏡や他の大型望遠鏡の観測装置の試験運用にも活用されており、研究開発の現場でも重要な役割を果たしています。
さらに、一般見学者向けの眼視観望装置を備えた世界最大級の望遠鏡として、公開天文台としての機能も有しており、科学教育・市民天文学の普及にも大きく貢献しています。
このたびの選定は、上記のようになゆた望遠鏡が果たしてきた多面的な役割と技術的価値が高く評価されたものです。
今後も西はりま天文台では、宇宙を身近に感じられる場として、研究・教育・交流の促進に努めてまいります。
なお、国立科学博物館で、9月17日(水)から28日(日)まで、なゆた望遠鏡を含め今年度登録される資料に関するパネル展が開催されています。
2025-09-10 14:01| Categories:ニュース