1月11日(土)に天文講演会を開催いたします。
天文講演会は、兵庫県立大学西はりま天文台の内外の天文学者に最新の天文学研究を一般向けにお話いただく場です。
今回は、兵庫県立大学理学研究科の岡田寛子氏に「元素の起源と宇宙の生きた化石「金属欠乏星」」のタイトルで お話しいただきます。
講演会後、 19時30分からなゆた望遠鏡の観望会が開催されます(観望会の参加には予約が必要:0790-82-0598)。
・日時: 2025年1月11日(土) 16:30~18:00
・場所: 西はりま天文台 南館1階スタディルーム
・申込: 不要
・費用: 無料
・定員: なし(座席数は約100席)
タイトル:元素の起源と宇宙の生きた化石「金属欠乏星」
講演の内容
生まれた直後の宇宙には限られた軽い元素しかなく、太陽や地球、そして私たち人間の材料となる重い元素は存在しませんでした。 それでは、現在の宇宙にあるさまざまな元素はどこでどうやってつくられたのでしょうか?その答えは「星」にあります。 星の中でつくられた元素は、星の最期に起こる超新星爆発やその後に残る中性子星の合体によって宇宙空間にまき散らされます。 これらの元素は次の世代の星が生まれるときに取り込まれ、宇宙をめぐり続けます。 このサイクルによって、宇宙の金属量は時間とともに増えてきました。 宇宙の歴史を紐解き、元素の起源を明らかにする鍵となるのが、金属量が非常に少ない星「金属欠乏星」です。 これらの星は宇宙の初期時代に生まれてから現在まで生き残っている長寿命の星であり、「宇宙の生きた化石」として、私たちに宇宙初期の情報を伝えてくれます。 今回の講演では、金属欠乏星を用いて明らかになってきた元素の起源を簡単に紹介し、さらに私たちが取り組んでいる金属欠乏星の観測研究についてお話します。