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60cm望遠鏡で撮った可視白色光による拡大星像 |
天体望遠鏡は光を集める鏡(やレンズ)が大きくなるほど性能も良くなります。例えば天文台公園最大の60cm望遠鏡では、物を細かく観察する能力は肉眼の100倍,暗い星を見る能力は1万倍にもなります。ところがここで困るのが地球大気の存在です。皆さんが川底の魚や石をのぞきこむ時のように、星はゆらゆらとしてみえます。川の中で水が流れているように、地上では空気が流れているからです。鏡の大きさが数10cmを超える大型望遠鏡をのぞくと、星像は図のように斑点が散らばったように見えてしまいます。
近年のコンピュータ技術や制御技術の発達は、このような乱れた星像を補正してしまえるほどになりました。
私は次世代望遠鏡の要となる大気揺らぎ問題に関して
・大気揺らぎの研究と、その影響を取り除く技術の開発
・その技術を応用した斬新な観測装置の提案と開発
・新しいデータ処理方法(干渉計の原理に基づく)と専用計算機の開発
を柱として研究を行っています。
・Weighted Shift and Add 法による赤外スペックル干渉法と Virtual Adaptive Optics の開発計画
・SPH専用計算機2号機のアーキテクチャ
−ボード間通信方式並列専用計算機システム− の考案
('97年度 国立天文台天文学データ解析計算センター プロジェクト報告会)・可視シーイングモニター(大気揺らぎの測定装置)の測定方式と西はりま天文台におけるシーイング測定計画
(99年度、国立天文台共同開発研究に応募して落ちた書類)・画像デコンボリューションアルゴリズムの開発