9月13日(土)に天文講演会を開催いたします。
天文講演会は、兵庫県立大学西はりま天文台の内外の天文学者に最新の天文学研究を一般向けにお話いただく場です。
今回は、兵庫県立大学理学研究科の古塚来未氏に「星の光から読み解く宇宙の元素合成の歴史」のタイトルで お話しいただきます。
講演会後、 19時30分からなゆた望遠鏡の観望会が開催されます(観望会の参加には予約が必要:0790-82-0598)。
・日時: 2025年9月13日(土) 16:30~18:00
・場所: 西はりま天文台 南館1階スタディルーム
・申込: 不要
・費用: 無料
・定員: なし(座席数は約100席)
タイトル:星の光から読み解く宇宙の元素合成の歴史
講演の内容
私たちの身の回りにあるものは全て元素からできています。ではこの元素はどこからやってきたのでしょうか。現在地球上には約90種類の元素が存在しますが、重元素と呼ばれる金などの起源は、完全には明らかになっていません。この元素の起源を明らかにするために、星 (恒星)を観測し、元素組成を調べる方法があります。星の大気にはその星が生まれたときの宇宙空間の元素組成が反映されます。元素は星の内部で合成され、最期に超新星爆発を起こすことなどで宇宙空間にばらまかれます。その後に生まれた恒星は前の時代にできた元素を含み、さらに元素を合成します。このサイクルを繰り返すことで、元素は時間とともに増えてきたと考えられています。そのため、長生きで古い恒星から、最近生まれた新しい恒星まで元素組成を詳細に調べることで、宇宙の中でどのように元素が合成されてきたかという歴史をたどることができます。講演では、現在私たちが取り組んでいるなゆた望遠鏡などを使った研究も含めてお話しします。